以前より生徒さん達からリクエストいただいておりました、縫わないお財布ポシェットを作りました。
サイドから見ると、このような感じです。
本体が2つとスマホ用のポケット1つとで、全部で3つのパーツからできています。
ファスナー開閉用に革のタッセルも作りました。
ファスナーを開けると中はこのようになっています。
手前がスマホ用ポケットで、その奥にバッグが2つついていて、2つのバッグの間にも物が入れられるようになっています。
奥のバッグの中には、グレーブラックのエナメルで作ったコインケース&カードケースを入れました。
ケースを出した写真です。
コインケースの周りにつけたカードケースは、両面にあるので合計8ポケット。1つのポケットにカードが5枚くらい入るので、かなりの枚数が入ります。
これをお財布バッグに入れて、仕切りも兼ねています。
今回、生地幅40cmの反物用の綿紬を使用したので、本体とポケットの生地を取ると端の方が約12cmの幅で長細く残るので、お財布バッグの裏地にはその部分を工夫して利用しました。生地の縁はほつれないので、折り返ししないでそのまま使えるところもすっきりしていて便利でした。
このお財布バッグは、3つのパーツを合わせるため、それぞれのパーツを形に組み立てる前にカシメ金具でまず合体させて、その後で各パーツを形にしていくというちょっと特殊な作り方になりました。
生地は、静岡県浜松市染地台の遠州綿紬のお店「
ぬくもり工房」さんに行った時に購入しました。
綿紬の生地、真田紐、バッグ、小物など、すごくすてきなお店です。
静岡県西部の遠州地方は、江戸時代から綿花の産地で、農家では機織りもされていました。
明治時代には、織機メーカーとして創業した現在の自動車会社のトヨタやマツダなどにより動力織機の製造が始まり、遠州織物が発展していきました。
その後、時代の移り変わりの中で、現在では希少価値のあるクオリティの高い遠州織物が伝統を受け継いでいます。
今回、質感のいい遠州綿紬と黒の本革の組み合わせで、作りたかったお財布ポシェットのイメージに仕上がりました。